どんなお店? お店の人は?
どんなお店?
2005年5月17日にオープンした
自家焙煎コーヒー豆売り店です。
わずか8坪ちょっとの小さな店です。
少しでも美味しいコーヒーが飲みたい。
いろいろなタイプのコーヒーを、
少しでも多くの人に、美味しく飲んで
楽しんでもらいたい。
そう思って自家焙煎のコーヒー豆屋を始めました。
ご自宅や勤務先でこそ、
おいしいコーヒーが欠かせない
という貴方!
おまかせください!!
当店は、”うちカフェ”を推奨しています。
コーヒーが大好きなあなたの
コーヒーライフをより豊かに、
より楽しくするために、
当店はきっとお役に立てると思います。
「これが一番美味しい」
「これが最高のコーヒー」
「コーヒーはこう淹れなきゃ・・・」
ではなく、
お客様のお好みの味をみつけてもらいたい。
コーヒーを味わう楽しさを感じてもらいたい!
本当にコーヒーが好きな人にとって、
「美味しく、便利で、お値打ち」
な店でありたいと考えています。
お店の人はどんな人?
出 生 愛知県
お勉強 地元愛知県の小学校~高等学校 普通科卒業
岐阜県内にある大学(工学部建設工学科)卒業
おしごと 東京都内にある建設コンサルタントに13年間勤務
独り立ち 都内の喫茶学校でコーヒー、喫茶業の勉強
その後、都内のコーヒー専門店にて勉強
更にその後、都内の自家焙煎店にて勉強
その数年後、独立開業
一日のスケジュール
朝7時頃から焙煎を始めます。
焙煎は営業時間中は行いません。
接客が出来ないからです。
どうしても間に合わない時は、やむを得ず営業中にすることも
たまにあります。
各銘柄毎に焙煎します。
1銘柄の焙煎時間は、豆の焙煎→冷却で、20~30分ほど。
例えば、「ブラジル中煎り」「グァテマラ中煎り」「コロンビア中深煎り」
「タンザニア深煎り」の4種類の豆をつくる場合、釜の予熱・冷却を
含めると、3時間くらいかかります。
・釜の予熱 約30分
・各銘柄の焙煎~冷却 4釜でおよそ2時間
1釜目 タンザニア深煎り 焙煎→冷却→計量
2釜目 コロンビア中深煎り 焙煎→冷却→計量
3釜目 グァテマラ中煎り 焙煎→冷却→計量
4釜目 ブラジル中煎り 焙煎→冷却→計量
・釜の冷却 約30分
ざっとこんな感じです。
焙煎に要する時間は、各銘柄毎の焙煎度合い、焙煎量、焙煎の順番、
更に、季節(温度・湿度)によっても変わってきます。
焙煎の度合いが深いほど、一度に焙煎する量が多いほど、
焙煎時間は長くなります。
焙煎を終えたら着替えます。
釜の温度が200度前後になるので、夏は汗びっしょりです。
開店の準備を整えたら、煎り豆のハンドピックを行います。
*ハンドピック
当店で使用している豆は、良質な豆ばかりなのですが、
中には、あまり状態の良くない豆も混ざってきます。
この状態のあまりよくない=コーヒーの味を悪くする
要因のある豆を除くことを、”ハンドピック”といいます。
ご来店になるお客様の接客をしながらの作業になります。
このハンドピックにかかる時間は、豆の種類によって様々。
だいたい、ひとつの銘柄ををハンドピックするのに、
15~30分くらいかかります。
手間がかかりますが、仕上げの工程で重要なパートです。
ストレートの豆は、このハンドピックを終えた状態で
商品となります。
ブレンドの場合は、ハンドピックを終えた状態で、
各ストレート豆の配合比率に応じて、均等になるよう、
ふるいでふるってよく混ぜて作ります。
接客しながら、食事しながら、通販の準備を16時くらい
までに終わらせます。
その他には、当店で発行している印刷物・・・当店に
ご来店のお客様には、もうすっかりおなじみの
「うま珈通信」・・・来月12月で55号を数えています・・・
や、コーヒーパック、シール、店内のポップの作成など、
全て一人で手作りで行っていますので、やるべきことは
結構多くあります。
こういった作業は、接客の合間に行います。
接客優先で、これら全ての工程を一人で行うので、
すぐ夕方が来てしまいます。
閉店後は、翌日の焙煎計画を立てます。
閉店後の豆の在庫によって、次の日に焙煎する豆の銘柄と
順番を決め、各コーヒー豆の焙煎のイメージをしておきます。
焙煎の進め方は一様ではありません。
産出国、豆の大きさ、堅さなどにより、水分の抜け方、
火の通り具合が違うし、季節、気温&湿度、焙煎量や
焙煎の順番などによっても、焙煎の方法を変えています。
焙煎は、単純なルーチンワークではありません。
機械任せには出来ません。人にも任せられません。
お店独自の味作りをする上で、ブレンドと並んで重要な
パートです。
配達の依頼がある場合は、配達に出ます。
配達は、夕方閉店後か朝開店前に行っていますが、
多くが閉店後です。
お店ではどんなコーヒーが飲めるの?
より美味しいコーヒーを飲もうとすると、
自家焙煎にたどり着きます。
自家焙煎でよりよいコーヒーを作り出そうとすると、
スペシャルティコーヒー豆*を選ぶことになります。
* 簡単に言うと
素晴らしい環境で育った素晴らしいコーヒー
産地、農園、品種、精製などが明確な個性的なコーヒー
当店が理想とするコーヒー
今飲んで、さらにもう一杯飲みたくなる
明日もまた飲みたくなる
何杯でもおかわりしたくなる
爽やかな香り・・・
やさしくまろやかな印象・・・
心地よく続く余韻・・・
自然な風味なものがいい。
妙に苦い・・・、妙に酸っぱい・・・、妙に渋い・・・
この”妙にが” × です。
素材が良いコーヒー(生豆)をつかって、
適正に焙煎されたコーヒーは、
新鮮なうちは、この”妙に”の部分が少ない。
適正に焙煎されたと言うのは、
「その素材の持ち味をより多く引き出された」
ことと考えます。
あまり自己主張し過ぎない
しかし、
ちゃんと存在感はある。
コーヒーを楽しむ人にとって、なくてはならない
そのコーヒー自体が
心と身体には控えめで・・・
す~~~と自然に入っていく・・・
しかし、その味には、ほのぼの、わくわくする・・・
究極で言えば、美味しい空気や水のような・・・
そんなコーヒーを理想としながら、お店をやっています。
お店ではどんなことしてるの?
このようなコーヒーをつくるために、
当たり前の3つのことを、当たり前のようにやっています。
よい原料(生豆)を仕入れ
よい状態に加工(焙煎)し
よい(新鮮な)状態で提供する
コーヒーの味は、
①(原料×鮮度) × ②(焙煎×鮮度) × ③抽出
のバランスです。
豆を販売する当店で出来るのは、①~②までです。
最初に
原料(素材)となるコーヒーの生豆があります。
ここで出来る限りよいものを使うようにします。
そうしないと、いくら上手に加工(焙煎)しても、
素材以上のものを引き出すことは不可能です。
抽出にいたっては、更にです。
次に
素材の持ち味を最大限に引き出すための加工を施します。
これが焙煎です。
店内にある焙煎機で、豆の個性にあった焙煎を丁寧に行います。
最後に
鮮度管理です。
コーヒー豆は長期保存にはむいていません。煎り豆も生豆も。
時間の経過と共に劣化(酸化)します。
特に、煎り豆の場合、粉にすると急速に酸化し始めます。
冷凍庫など低温保存をお勧めするのは、その酸化を
出来る限り遅らせるための事前措置です(特に粉の場合)。
胃にもたれるコーヒーというのは、そのほとんどが、
酸化したコーヒーの飲用によるものです。
焙煎はこまめに行い、鮮度よいうちに販売します。
もう少し詳しく言うと・・・
①生豆の厳選・仕入れ
●どのような素材(コーヒーの生豆)を使うか?
ここに、お店のコーヒーに対する考え方や姿勢が明確にあらわれます。
喫茶卸などのように、大量供給する場合と、
各家庭での飲用を想定した小ロット生産の場合では、
自ずと取り扱う素材に対する考え方に違いが生じてくるでしょう。
当店で使用しているコーヒー豆は、
スペシャルティコーヒーです。
スペシャルティコーヒーを使用することが目的ではありません。
先に述べたような、当店が作り出そうとするコーヒーを考えると、
その原料となるコーヒー豆は自ずとスペシャルティコーヒーになります。
目指すコーヒーの味があってのスペシャルティです。
このスペシャルティコーヒーは数量があまりありません。
当店の豆では
グァテマラ (イエローブルボン種 100%)
コロンビア (ティピカ種 100%) など
端境期になると、在庫切れになる場合もあります。
当店では、候補を決めたら、必ずサンプルを全て取り寄せ、
味のチェックを行います。
そのあと、自分がイメージする味が出せそうな生豆を選びます。
●品質はきちんと表示するようにしています。
コーヒー豆はお米と同じ農作物です。
先程述べたように、当店で使用しているスペシャルティコーヒーは、
コマーシャルベースで大量生産され、大量流通しているコーヒー豆・・・
例えば、ブラジル・サントス、キリマンジャロ、モカなど・・・と違って、
どれも各生産国の農園で愛情込めてつくられたコーヒーばかりです。
これらスペシャルティコーヒーは、
産地、農園、品種、精製などが明確で、
そのひとつひとつにコーヒー独自の個性が
あります。
そのような独自の個性あるコーヒーを加工販売する当店は、
その
コーヒーの品質~生産者の情報 をなるべく開示
するよう心がけています。
●生豆の鮮度について
問題視されることは未だあまり無いように思いますが、
そうじゃありません。
当たり前なのですが、当店では出来る限りのことはしています。
当店では、生豆を1袋(60~70kg)ごと仕入れ、
通気性のよい籠に小分けします。
さらに、風通しのよい網棚に保管しています。
湿気が高い(たまる)地べたに直接置くようなことはしません。
それでも、梅雨~蒸し暑い夏を過ぎると、生豆も急に
劣化しはじめますので、在庫管理には注意を払います。
近年、スペシャルティの中でもトップ中のトップであるコンテスト入賞豆は、
アルミ袋に真空パッキングされて送られて来たりする場合が出てきました。
②焙 煎
つくり手(焙煎人)の腕の見せどころ。
つくり手の感性が問われ、お店の技術と言われるところです。
非常に大切ですが、その方法論・技術論もさることながら、
その重要性をことさらまわりに強調することではないと考えています。
(一流のシェフが腕のよさやその重要性を強調するでしょうか?)
腕は店の味そのものであって、
お客様が美味しいと感じるから腕がよいと、
まわりからいわれるのだと思います。
目指すべきコーヒーの味がっての焙煎論・焙煎方法なので、
店によって、その考え方、アプローチがいろいろあっていいと考えます。
100のお店があれば、100の焙煎に対する考え方があって然りです。
良い悪いではありません。
どのようなコーヒーをつくりたいかで、
原料であるコーヒーの生豆選び
と
焙煎(考え方、方法)
が決まるのだと思います。
③創作コーヒー
ブレンドづくりのことです。
非常に難しいです。
コーヒー豆屋として、総力を結集する最も重要なパートです。
焙煎と同じで、専門知識だけでなく、つくり手の感性が問われます。
お店のオリジナリティが最もあらわれるところで、
当店では非常に重要視しています。
●ブレンドづくりの意義
混ぜればいいというわけではありません。
単品では表現できない、味に幅を持たせ、より豊かな味を
つくり出すことです。
ブレンドは、ストレートよりも価格が高くても不思議ではありません。
単品の長所を生かし、ないところを補っているのですから・・・
当店では、ブレンドのベースとして使用しているするコーヒー豆と同じ
価格に設定しています。
ブレンドが美味しいところは、よいコーヒー屋さんだと思います。
④鮮度管理+販売
●焙煎した日のコーヒー豆は、粉では販売しません 豆はOK
コーヒー豆は長期保存には耐えられません。
が、しかし、焙煎直後のコーヒーは美味しくありません。
従って、当店では、コーヒーの鮮度は重要視しつつも、
偏重主義の立場をとっていません。
鮮度が良ければ必ず美味しいと言うわけではありません*。
ドリップして、膨らむから美味しいと言うわけではありません。
ドリップして、膨らまなくても美味しいコーヒーはあります。
*:鮮度と熟成
コーヒー豆は、焙煎後、時間経過と共に酸化し始めますが、
酸化のスピードは、豆の銘柄、焙煎の状況、豆の保存方法
などにより違うようです。
適正に焙煎されたコーヒー豆は、豆の中までちゃんと火が
通り、水分がしっかり抜けているので、日持ちします。
この場合、酸化のスピードは緩やかで、熟成も同時進行
しているようです。
コーヒーの飲み頃と言うのは、この熟成期間とほぼ同じと
考えてよいと思います。
↓
<豆の場合>
大まかな目安は、焙煎後3日~2週間くらいと考えて下さい。
ただし、これは、豆+密閉容器+冷暗所*保管が前提です。
*日が当らない、涼しいところ
豆の状態なら、熟成による味の変化も楽しめます。
<粉の場合>
粉に挽くと、この熟成段階を通り越して、
いきなり酸化が始まると考えて下さい。
粉に挽く場合は、ある期間*、豆の状態で熟成させ、
それから粉に挽いた方がおいしいと考えます。
* 熟成期間と美味しさの関係は、豆によって違うようです。
↓
粉の状態での販売は、焙煎日の翌日以降からとしています。
焙煎した日のコーヒー豆を、豆の状態でご提供する場合は、
お客様には、上述のポイントを説明するようにしています。